屋根工事
屋根の工事は大きく分けて3つに区分されます。
「葺き替え工事」「葺き直し工事」「重ね葺き(カバールーフ)工事」があり、全ての施工に一長一短があり、これが必ず正解というのはありません。
もちろん分からない事も多いと思いますので、こちらではそれぞれの工事についてご説明させて頂きます。
屋根材はNICHIHA、KMEWなどの確かなメーカーのものを採用しており、お客様のご要望に応じてご提案いたします。
「葺き替え工事」とは既存の屋根材をはがし新しい屋根材に替える工法を言い、下地である野地板や防水シートも取り換えるのが一般的です。
屋根の塗装では十分な改修ができないときに葺き替えをする必要があります。
瓦屋根の場合塗装は関与しませんので屋根のリフォーム、改修をするとなると葺き替えを行うことになります。
建物の状態によっては葺き直し工事とさほど工事内容が変わらないこともある為、いい機会として屋根材ごと変えられるお客様も多いです。
屋根は外観の大部分を占めていて、屋根によってその家に対する印象が変わると言っても過言ではありません。
ご自宅の見栄えをより良くすると言った意味で外観にも目を向けてみるのもいいかと思います。
葺き替えは大規模な工事になりますので単純な屋根の塗装やカバー工法と比べ費用がかかります。
新しい屋根材が必要なだけでなく、撤去した屋根材の処分費もコストに加算されるからです。
もっとも、ボロボロの屋根を小まめに修理するより、葺き替えてしまった方がトータルコストは安くなる場合もあります。
近年では耐震対策として、瓦屋根から軽い屋根材への葺き替えを行うケースも増えています。
瓦を新調するのが、「葺き替え」と言うのに対して、既存の瓦を再利用して屋根を葺き替えることを、葺き替えと区別して、「葺き直し」と言います。
既存の瓦を使う?と思うかもしれませんが、実は釉薬瓦(表面を釉薬で化粧した粘土瓦、別名 陶器瓦)等は、外から何か飛んできて瓦が割れるなどなければ、50年、60年程度は長持ちます。
しかしその下にある防水材は、普及している防水材で耐用年数20年程度しかありません。
釉薬瓦は、60年の耐用年数がありますから、防水材の方が早くダメになってしまい、その結果雨漏りが始まってしまうのです。
その為、瓦は交換せず、防水材、桟木(瓦をひっかける木材)を交換するのが瓦の葺き直しです。
大抵瓦を屋根から降ろさず屋根の端に積み上げ施工します。
極論で言ってしまえば、下地板・防水シートさえしっかりしていれば雨漏れする心配はほぼありません。
葺き直し工事をする上で、もともと使っていた瓦を再利用する為割れていたり欠けた瓦を再発注しようとしても廃盤商品になっていることも多いです。
その際には色の違う瓦で代用したり、業者から在庫で同じものを仕入れるのに時間がかかる時もあります。
そして葺き直し工事をする時は、やはり瓦のお家が多く屋根を軽量化させるのが今の時代の主流ですが、瓦のままになる為、家の重心は高い位置のままになってしまう事が気がかりの一つではあります。
もちろん瓦屋根は高い「耐久性」「遮音性」なによりその家屋にあった「外観の良さ」がありますのでどれも一概には言えませんが、ご自宅を大事にしていくには必要な工事の一つです。
一見すると屋根材ごと葺き替えた様に見えますが、これはもともとあった屋根材はそのままで、既存の屋根材の上から新しい屋根材を被せています。
重ねて屋根を葺く事から重ね葺きと言い、カバールーフ工法とも言われています。
このカバールーフ工法も今普及している工事方法の1つでもあり、選ばれているのにもしっかり理由があります。
遮音性・防水性を向上させることができ、既存の屋根材の上から新しい屋根材を葺くので雨漏れに関してはほぼ心配は無くなりますし、強い雨の時に発生する大きい雨音なども気にならなくなります。
屋根カバー工法は屋根葺き替え工事に比べて、今の屋根の上に新しい屋根を載せるという二重構造にするという仕組みのため、基本的に「廃材」が出ません。
そのため、廃材を処分する費用や屋根材の撤去費用がかからず、安価に済みます。
屋根の形状などにもよりますが、工期が短く撤去や処分の工程が無い分、それにかかる人件費や手間が無いため葺き替えや葺き直しよりもずっと早く工事が終わるので急ぎの場合に合っています。
重ね葺きは瓦屋根では工事する事ができません。
また、屋根が劣化しすぎていると内部の補修が必須になるため結果的に施工できないなど、屋根の状態によっては葺き替えてしまったほうが良いケースも多々あります。
いわゆる「二重屋根」になるので、屋根の重量が増えてしまいます。
しかしデメリット以上にメリットも非常に多いため、どれが一番良いとは一概には言えません。
金属屋根を使用する屋根カバー工法の場合などは、ほぼノーメンテナンスで長い間安心して暮らして頂く事が可能です。
屋根カバー工法なら、また10年後に屋根リフォームを行う必要が無くなり、雨音の心配や夏場の遮熱効果、冬場の断熱効果が実感できます。
もし金属屋根やカラーベスト屋根にお住いでしたら、屋根カバー工法もご検討してみてはいかがでしょうか。